新年あけましておめでとうございます。みなさまはどのような年始をお過ごしですか? 新年会などで食べたりお酒を飲む機会が増え、「摂り過ぎてしまったアルコールや栄養分を何とかしたい……」と思っている方も多いのではないでしょうか。そんなときにぜひ知っていただきたい栄養素があります。その栄養素とは、ナイアシン。みなさんはナイアシンがどのような働きをするか知っていますか?
そこで今回は『世界一やさしい! 栄養素図鑑』から、ナイアシンについて、わかりやすく解説します。解説者は、【免疫力アップ! 鼻や喉、肺などの粘膜の材料となり、ウイルスの侵入を防ぐ! ビタミンAのおはなし】からお馴染みの、腸内会長(腸内快調)さんです。ではさっそく解説していただきましょう!
ナイアシンって実は、ビタミンB群に属するビタミンの一種なのだ。ビタミンB群とは、「ビタミンB₁」「ビタミンB₂」「ナイアシン」「ビタミンB₆」「ビタミンB12」「パントテン酸」「ビオチン」「葉酸」の計8種類のビタミンのことをいうよ。ビタミンB₁をお父さん、ビタミンB₂をお母さん、そして三男三女の賑やかな8人家族と考えるとわかりやすいかな。
このビタミンB群家族は人間が生きていくために欠かせないエネルギーをつくる栄養素たちなのだが、一人だけでは効果を発揮しにくいんだ。家族みんなでお互いを助け合いながら働くといいんだね。そのため、これらビタミンB群は一緒に摂取することが望ましいんだよ。ナイアシンは、三大栄養素(糖質・タンパク質・脂質)からも頼りにされているビタミンB群家族の長男なんだ。
ナイアシンはビタミンB₃ともいわれ、お酒好きには必要不可欠の栄養素なんだ。なぜなら、お酒に含まれているアルコールを分解するのが仕事だからね。飲み過ぎて二日酔いになったときも辛さを和らげてくれるよ。体内のナイアシンが足りなくなったら、次男のビタミンB₆を呼んで助けてもらうらしいな。
お酒好きだけでなく、ほかにも三大栄養素である炭水化物(糖質)、脂質、タンパク質をエネルギーにかえるときや、魚や肉などに含まれるタンパク質が筋肉や皮膚などの細胞になるときのサポートもしているんだ。
ナイアシンは水溶性で熱、光、酸、アルカリなどには比較的強く、調理や保存でも壊れにくいビタミン。ただ、熱湯にはとても溶けやすいのが短所かな。煮物などでは煮汁ごと食べられるように工夫しよう。
ナイアシンを多く含むのは鶏肉などの肉類、レバーやカツオ、タラコ、ブリなど。意外かもしれないけど、コーヒーや紅茶にも多く含まれているよ。宴会ではナイアシンをたっぷり含んだピーナッツを一緒にね。
1.ナイアシンはミネラルの一種である。
2.ビタミンB群は一緒に摂取することが望ましい。
3.ナイアシンは、三大栄養素をエネルギーに変えるサポートの役割を持つ。
4.ナイアシンはお酒に含まれているアルコールを分解する。
5.ナイアシンは熱や光には比較的強く、熱湯に溶けにくい。
1.×(ナイアシンはミネラルではなく、ビタミンB群の一種)
2.○
3.○
4.○
5.×(ナイアシンは熱や光には比較的強いが、熱湯に溶けやすい)
あなたはどのくらいできましたか? 次回の授業もお楽しみに!
📕『世界一やさしい! 栄養素図鑑』では、腸内会長をはじめ、個性あふれる楽しい栄養素キャラが次々に登場。4コママンガもついて、わかりやすく説明しています! ぜひ読んでみてくださいね。
出典 『世界一やさしい! 栄養素図鑑』
イラスト 松本麻希
本記事は、上記出典をもとに一部加筆・再編集したものです。(新星出版社/内園)
アイキャッチイラスト素材 Shutterstock
仕事や勉強の関係で、栄養素について知りたくても、栄養の本って難しいと思っている方に手にとってほしい1冊!
メインキャラクターの“20代働く女子代表”の乱子ちゃんといっしょに、栄養素たちが体の中でどんな働きをしているのか(さぼっているのか?)、楽しく覚えていきましょう。