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2024.05.31
独立したいと思ったら知っておこう! 個人事業の始め方

【連載第1回】 「個人事業主」と「フリーランス」の違いとは?

個人事業主とはどんな人のこと?

 一億総活躍社会の実現に向けた「働き方改革」により、多様な働き方のなかから自分に一番ふさわしいスタイルを選べるようになり、個人事業が身近なものとなったこと、また今回の新型コロナウイルスの蔓延で、テレワークの拡大による仕事の生産性の向上が大きな変化として表れたほか、これまでにはなかった新しいビジネスチャンスも出現しました。

 

 現在の個人事業の独立・開業は、会社を辞めて独立するケースだけではなく、会社で働きながら副業として事業を始める人、いくつかの仕事を掛け持ちしてダブルワークのような形で働く人、趣味や特技の世界を広げてそこから収入を得ようとする人など、さまざまな個人事業の形態が増えています。では個人事業主とはどのような人を指すのでしょうか。『図解わかる 個人事業の始め方』から解説していきます。

個人事業主は税務上の呼び方

 個人で事業を営んでいる人を「個人事業主」といいます。個人事業主とは、株式会社のような「法人」と区別したときの税務上の呼び方で、個人事業主として開業届を税務署に提出している人です。

 個人事業主といってもさまざまな人がいます。店舗をかまえて飲食業や小売業を営む人もいれば、インターネットを使って商品を販売する人や、教室を開いて生徒に特定の技術を教えている人もいます。また、独立した立場で特定の仕事を請け負っているフリーランスや、メルカリやBASE(ベイス)で収入を得ている人、YouTubeで広告収入を得ている人、さらには「Uber Eats(ウーバーイーツ)」の配達パートナーも個人事業主です。

自分に合った働き方を選べる時代

 個人事業を始めようとする人も、それぞれが置かれた状況や目標は異なります。とりあえず個人事業主としてスタートし、事業が軌道に乗ったら法人(会社)を設立しようと考えている人もいるでしょうし、特定の企業と雇用関係を結ばずに自由な立場で仕事をしたいと考える人もいます。

 最近では、会社員を続けながら、すき間時間を使って副業でこづかい程度のお金を稼いだり、本業だけでは足りない収入を副業で補いたいと考えている人も少なくありません。副業で小さな事業を始め、いずれ本業に発展させて独立の機会をうかがうような人もいるでしょう。

 

 現在、社会ではさまざまな働き方が認められるようになり、多くの人が自分にふさわしい働き方を選べるようになりました。開業や納税の法律的な手続きや成功のためのノウハウは、事業の種類によって多少異なりますが、スキルや経験、資格などを活かして働き、個人が主体になって仕事をするというという点はどの職業も同じです。

「個人事業主」と「フリーランス」の違い

 個人事業主はさまざまな呼び方で呼ばれています。たとえば「フリーランス」。こちらは会社に属さずに独立した立場で、企業などから仕事を請け負っている人”という働き方を表す言葉です。具体的には、個人がもつスキルや資格などを活かして、時間と場所を選ばずに仕事ができるプログラマー、デザイナー、カメラマン、イラストレーター、ライター、コンサルタントなどの職業です。企業に属さないインストラクターや講師もフリーランスの一つです。

 

 法人を設立していないフリーランスは、当然ながら個人事業主ということになりますが、飲食業や小売業などを営む個人事業主は、一般的に“企業などから仕事を請け負う”ことはなく、働く時間と場所も決められていることが多いので、フリーランスと呼ばれることはありません。

 

 個人事業主を「自営業者」と呼ぶこともありますが、自営業者のなかには法人を設立している人も含まれるので、個人事業主=自営業者ではありません。一般的に自営業者という言葉は、法人であるか個人であるかにこだわらない場面で、“自分で事業を営んでいる人”という意味で用いられることが多いようです。

個人事業主の言葉の定義

✅用語チェック 「法人」

「法律によって人と同じ権利や義務を認められた組織」、すなわち「会社」のことです。法人を設立するには、定款を作成し、登記申請をするなどの手続きが必要になります。

 

出典 『図解わかる 個人事業の始め方2023-2024年版』

本記事は上記出典を再編集したものです。(新星出版社/向山)

 

写真 Shutterstock

 

図解わかる 個人事業の始め方 2023-2024年版
宇田川敏正 監修
本書は、「完全に独立して個人事業で食べていくことを目指している方」「副業からスタートし、近いうちに個人事業だけで生計を立てていくことを目指している方」に向けた、個人事業のすべてがわかる本です。
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そのため、イラストレーター、カメラマン、ライター、プログラマー、講師、インストラクターなどの在宅(事務所を持たない)ワークのフリーランスから、事務所をかまえるフリーランス、飲食店、小売店、ネイル店などの店舗ビジネス、ネットショップなどのビジネスで独立したい方の知りたいことを解説しています。
さらに、ユーチューバーやアフィリエイターのような、年々チャンスが大きくなっているネットを活用したビジネスを行う方の知りたいこともわかります。

本書は、これから、個人事業やフリーランスで食べていきたい! と考えている方にぴったりの一冊です。
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宇田川敏正(ウタガワトシマサ)
宇田川税理士事務所所長(東京都港区新橋)。税理士、AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)、登録政治資金監査人。大学卒業後、大手ゼネコン(総合建設業)に入社し、建築・土木の各工事現場の工事事務全般(経理・労務等)を担当。平成13年、税理士として独立開業。クライアントは、個人事業者から上場企業まで多岐に渡り、誰にでもわかりやすく、納得のいく税務・会計指導を行っている。平成24年11月、中小企業経営力強化支援法に基づく経営革新等支援機関に認定。

監修書に『経理の教科書1年生』『簿記の教科書1年生』『個人事業の教科書1年生』(すべて新星出版社)がある。
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