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2021.02.04

2月の特集 【チョコレートのお菓子をつくろう!】
トリュフ・チョコレートブラウニーの作り方&
テンパリングに挑戦!

 2月といえば、バレンタインデーですね。今月は、チョコレートのお菓子を作ってみよう! ということで、トリュフとチョコレートブラウニーの作り方を『お菓子の教科書特別セレクト版』(川上文代著)より紹介します。

 失敗しやすいチョコレートのテンパリングの方法もわかりやすく説明しますので、この機会にぜひトライしてみてくださいね。

 大切な人に気持ちを込めて……♪

テンパリングに挑戦してみよう!

 きめの細かいチョコレートを作るために必要なテンパリング。デコレーションにもこだわった、上級編のお菓子作りに挑戦してみましょう!

飾り用のチョコレートは、ひと手間が必要です

 ケーキに飾るチョコレートはツヤのあるチョコレートを使いたいもの。でも、ただ溶かしただけではツヤがなく、口溶けが悪くなってしまいます。チョコレートに含まれるカカオバターは、数種の異なる分子で構成されているので、性質の違う分子を結晶化させ、ツヤのある状態にします。そのことをテンパリング(温度調節)といいます。

材料(300g分)

●ビターチョコレート…300g

※刻んだものを使うため、ビター、ミルク、ホワイトなど用途に合わせて板状のものを用意

作り方

① チョコレートを刻む。固いので、出刃包丁などを使って。真上から両手で押さえ、力を入れて刻む。粗く刻んだもの2/3量と、フレーク状に細かく刻んだもの1/3量に分ける。

 

★全体の2/3量は1~2㎝角に、残りは細かなフレーク状に刻む。

 

② 50℃くらいの湯をはった鍋に、粗切りにしたチョコレートを入れたボウルを重ねて混ぜながら溶かす。

③ 45~50℃になったら湯せんから外し、細かく刻んだチョコレートを少しずつ加える。混ぜながら27~29℃まで温度を下げる。

④ 再び35℃くらいの湯せんにかけて全体を混ぜながら30~32℃まで温度を上げる。上がりすぎたら、②からもう一度繰り返す。

テンパリングのチェック

 テンパリングしたチョコレートはスプーンの裏に付けて乾かし、仕上がりを確認する。一番左のように黒く光沢があり、混ざり気のないきれいな状態だと成功。真ん中は、粒が残っており失敗、一番右は表面が白くなっていて失敗。

 

 

トリュフの作り方
口溶けは軽く、後味は濃厚。チョコレート好きにはたまらない魅惑の一粒

●所要時間…1時間10分(チョコレートを冷ます時間は除く)

●難易度

★★☆

材料(約30個分)

◆ガナッシュの材料

●ビターチョコレート…180g

●生クリーム…90ml

●バター(室温)…5g

●テンパリング用チョコレート(クーベルチュール)…300g

 

◆飾りの材料

●粉砂糖…適量

●ココアパウダー…適量

●デコペン(白)…適量

●金箔…適量

 

💛道具

鍋、ボウル、泡立て器、ゴムべら、オーブンシート、包丁、まな板、絞り出し袋、口金(直径1㎝・丸形)、温度計、薄手のゴム手袋、バット、菜箸

作り方

① ガナッシュを作る。チョコレートを包丁で細かく刻んでボウルに移す。沸騰させた生クリームを加え入れ、1~2分したら、中央からゴムべらで混ぜる。

 

② チョコレートが溶けてきたらバターを加えて溶かす。泡立て器で混ぜ、よく乳化させながら室温まで冷ます。そのまましばらく置き、絞りやすい固さになったら口金をセットした絞り出し袋に入れる。

③ バットの上にオーブンシートを敷き、間隔をあけてドーム状にチョコレートを絞る。すべて絞ったら5分ほどそのまま置き、ゴム手袋をした手にチョコレートが付かないぐらいに冷やす。手を冷やしてゴム手袋をし、丸く成形する。

④ 上記【テンパリングに挑戦してみよう!】を参考に、テンパリングしたチョコレートにガナッシュをくぐらせる。チョコレートが固まらないうちに1/3に粉砂糖、1/3にココアパウダーをまぶし、最後の1/3はデコペンで模様を描き、菜箸で金箔をのせる。

 

 

チョコレートブラウニーの作り方
バレンタインにぴったり。甘くてビターな味わい

●所要時間…50分

●難易度…★☆☆

材料(4人分)

●くるみ…50g

●薄力粉…75g

●ベーキングパウダー…4g

●チョコレート…120g

●バター…90g

●ブラウンシュガー…90g

●卵…100g(2個分)

●ブランデー…20g

●牛乳…30ml

 

💛道具

鍋、ボウル、温度計、泡立て器、ゴムべら、粉ふるい器、定規、ホチキス、オーブン、天板、キッチンペーパー、オーブンシート、厚紙またはコピー用紙、ケーキナイフ、包丁、まな板、ココット型、金串、ふきん、布

作り方

① 紙型を作る。厚紙またはA4のコピー用紙を2枚重ね、四方を2㎝ずつ立ち上げて四隅をホチキスで留める。オーブンを200℃に予熱する。

② オーブンシートを敷いた天板にくるみを並べ、200℃のオーブンで約3分焼く。

③ 飾り用にきれいなものを15粒程度を取り分け、残りを食感が残る程度に包丁で粗めに刻む。オーブンを180℃に予熱する。

④ 薄力粉とベーキングパウダーを混ぜ合わせる(写真)。台にキッチンペーパーを敷き、粉ふるい器に入れてふるう。

⑤ ボウルに刻んだチョコレートとバターを入れ、50℃の湯せんにかけて溶かす。溶けてきたら火からおろし、泡立て器で混ぜる。

⑥ ブラウンシュガーを入れ、生地となじむまで泡立て器で混ぜたら、溶きほぐした卵を2回に分けて加える。④のふるった粉類を加え、ダマにならないようにしっかり混ぜる。

⑦ ブランデーを入れて生地となじませたら、牛乳を2~3回に分けて加え、混ぜる。

⑧ ③で刻んだくるみを加え、ゴムべらで全体をさっくり混ぜ合わせ天板にのせた①の型に生地を流し込む。ふきんに打ちつけ、表面を平らにならす。

⑨ 飾り用のくるみを等間隔に並べ、180℃のオーブンで約15分焼く。

⑩ 焼きあがったら金串を横に倒して3秒刺し、焼き具合を確認する。高さのない生地の場合は真上からではなく、金串を横に倒して斜めに刺すと、中の焼け具合をきちんと確かめられる。

⑪ 引き抜いたとき、金串に生地がつかず、触ってみて熱いなら焼き上がり。焼き具合が足りないときはもう一度焼く。生地が広がって型が倒れそうな場合は、横にココット型を置いて支えながら焼く。

⑫ 生地を粗熱が取れるまで冷ます。乾燥しないように布をかぶせる。

⑬ 粗熱が取れたら外側の紙型を外し、台に置く。その上に紙型ごとひっくり返し、ゆっくり紙型を外す。表が上になるようにさらにひっくり返す。

⑭ 端の部分をケーキナイフで切り落とし、まわりをきれいに整える。飾りのくるみに合わせて生地に切り込みを入れて、正方形に切り分ける。あれば、乾燥しないようにフィルムをかぶせるとよい。

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川上文代(カワカミフミヨ)
池田幸恵料理教室で4年間師事。大阪阿倍野辻調理師専門学校卒業後、同校職員として12年間勤務。その間、フランス3つ星レストラン“ジョルジュ・ブラン”での研修をはじめ、辻調理師専門学校・大阪校、フランス・リヨン校、エコール・キュリネール国立校にてプロ料理人育成に勤める。1996年デリス・ド・キュイエール 川上文代西洋料理教室を主宰。辻調理師学校外来講師、企業のメニュー開発、各地で講演、雑誌、新聞などで活躍中。(書籍刊行時)

オフィシャルサイト【渋谷区広尾の川上文代の料理教室 デリス・ド・キュイエール】はこちら
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