ビジネス&マネー&スタディビジネス&マネー&スタディ

2025.10.31

知っておきたい保険の知識【③民間の医療保険は入ったほうがいい?】

 前回は、自分に合った保険の選び方について解説しました。今回は、民間の医療保険について、『サクッとわかるビジネス教養 新お金の基本』より解説していきます。民間の医療保険について考える際、以下のポイントをおさえておきましょう。

 【Point① 入院や手術をしたら給付金が出る!】

 病気やケガで病院にかかると、入院費や手術代、差額ベッド代、通院費など、思わぬ出費があるものです。そんなときに民間の医療保険(私的保険)に加入していれば給付金を受け取れます。

 

【Point② 公的な健康保険の上乗せ保障と考えよう!】

 セーフティーネットとして誰もが加入している、健康保険などの公的医療保険は、保険内容が充実しています。それでも自分に足りない保証があれば、民間の医療保険(私的保険)で上乗せすればよいでしょう。

 

 それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

Point① 入院や手術をしたら給付金が出る!

 病気やケガはお金がかかると心配する人が万一に備えて入るのが民間の「医療保険」です。医療機関を受診して入院や手術をすると、保険会社から給付金や一時金が支払われます。例えば入院給付金は入院1日あたりいくらと日額が決まっていて、保障の限度日数内なら入院日数×日額が出ます。

 医療保険も生命保険と同様に、主契約の保障と特約の保障を組み合わせて売られています。通院特約やがん特約など特約をつければ保障範囲は広がりますが、その分、保険料は増えますから、本当に必要な特約かどうかはよく検討しましょう。

Point② 公的な健康保険の上乗せ保障と考えよう!

 健康保険などの公的医療保険は、じつはかなり充実した保障内容になっています。

 例えば医療費の自己負担分は原則3割で済みますし、一定額を超えた分は高額療養費制度で払い戻されます。また病気で働けなくなったときは、健康保険に加入していれば傷病手当金が支給されます(国民健康保険にはなし)。

 

 こうした公的保険だけでは不十分だと思うなら、保障を補完できる民間の保険への加入を検討するとよいでしょう(とくに個人事業主)。

出典『サクッとわかるビジネス教養 新お金の基本』

新お金の基本(サクッとわかるビジネス教養)
杉山敏啓 監修(プロフィールは下記参照)
大きなフルカラーイラストを使ったレイアウトによって、5万部のベストセラーとなった『サクッとわかる ビジネス教養 お金の基本』の内容を大幅に更新・改訂した新装版です。
本書を見るだけで、仕事&一生困らないお金の新常識がわかる!

〇金利のある時代にお金の知識は必須です
現在は、人生100年時代になり定年後のお金は大いに不安、少子高齢化により年金の支給額は年々減る、インフレによりすべてのモノの価格が高くなる、金利のある世界により住宅ローンをはじめさまざまなモノが高くなるなど、時代が大きく変わることによって、お金の不安もいっぱいになりました。とくに、老後のお金をどうするかは大変重要です。

これらを乗りこえるためには、お金の知識を身につけ、行動していかなければなりません。現代社会を生きる上では、お金の知識がないと、とても苦労することになるからです。
しかし、私たちはお金について義務教育で習っていません。でも、学校で習わなかった部分は、これから自分で勉強すれば十分に間に合います!

〇大きなフルカラーイラストだから、ひと目で理解
本書は、4ページ(2見開き)単位が基本デザインです。
最初の見開きに入っている、大きな1枚のフルカラーイラストとそのキャプションを見るだけで、その項目の概要がわかります。
そして、次の見開きで、その項目の詳細がわかる作りになっています。

そのため、本書を開き、見開きを見るだけで会話ができるレベルまで、その項目の内容を理解できます。

〇お金の幅広い項目を網羅
本書で理解できるのは、お金のしくみをはじめ、景気、GDP、金利、為替(円高・円安)、銀行、日本銀行、決算書、税金(所得税、住民税、消費税、固定資産税など)、社会保険(年金、健康保険)、貯める・増やす、株、FX、投信、債券、老後資金、相続、贈与、保険(生保、損保)などです。

これらを理解することで、人生や仕事に必要なお金の知識=金融リテラシーが手に入ります!
購入はこちら
杉山敏啓(スギヤマトシヒロ)
日本大学経済学部教授・博士(経済学)
1969年東京都生まれ。聖光学院高等学校卒業、青山学院大学経済学部首席卒業、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了、埼玉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了。都市銀行系シンクタンクで金融分野の研究開発・コンサルティングに長年従事。この間、立命館大学MOT大学院客員教授、東京大学大学院工学系研究科研究員、京都市会計室金融専門員などを兼務歴任し金融分野の理論と実務の両面に深く携わる。2018年より江戸川大学経営社会学科教授、2025年より日本大学経済学部教授として金融論や金融リテラシーに関する講義・ゼミで教鞭をとる。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、証券経済学会員、日本金融学会員。
著書(含む共著・監修)に『金融のしくみと金融用語』(日本能率協会マネジメントセンター)、『手にとるように金融がわかる本(監修)』(かんき出版)、『日本金融の誤解と誤算』(勁草書房)、『銀行業の競争度』(日本評論社)などがある。金融専門誌や学術誌への寄稿、講演・出演、メディア取材対応等の実績多数。
新着記事