2022.01.10
あとから怒りがわいてくる!そんなときに役立つ心のトレーニング方法 その5 【ハッピーログ】
その5 ハッピーログ

📒幸せなできごとやポジティブな感情を記録する

 

 ◆ネガティブ思考の自分に気づき、俯瞰できるように

 

 「ハッピーログ」とは、その名の通り、よかった出来事と、うれしい・楽しい・ラッキー・幸せと感じたことを記録していくトレーニングです。長期間にわたって怒りの感情が続く場合にも、おすすめの方法です。

 

 ハッピーログの内容は、日々の些細なことでかまいません。記録していくことで、日頃からポジティブな出来事に目が向くようになります。最初のうちは、うれしいことがあったら、忘れる前にスマートフォンのメモ機能を使ったり、手帳に書いたりして、すぐに記録しておきましょう。こまめに書けない場合は、一日の終わりに「今日はどんないいことがあったかな」と振り返り、日記のように記録してもいいですね。自身のライフスタイルにあわせた方法で、ぜひ試してみてください。

Episode

🍀「幸せを見過ごしていた自分」に気づけた女性

 

 研修に参加したある女性は、持続性の高い怒りを持つタイプの人でした。日々嫌なことばかりに目が向いていたそうです。けれど、ハッピーログをつけるようになり、「イラっとすることも、ツイていないなと思うこともあるけれど、日常はそればかりではなかった。うれしいことや、ツイていることを見過ごしているのは自分だったことに気づけた」と思えたそうです。起こった出来事を俯瞰してとらえられるようになったことも、大きな変化ですよね。

まとめ

 このように、怒りを感じたときに、その怒りと上手につきあうための心理トレーニングの方法を5つ挙げました。怒りは、自分が生み出した感情だからこそ、自分で取り扱うことができ、解決志向をもとにした行動の選択ができるのです。少しずつでいいので、ぜひできるところから実践してみてくださいね。

 

また、実際に私が現場でご相談いただいてきた数々の事例をもとに、しつこい怒りに対して、どう扱い、対処したらいいのかについての詳細は、本書『あとから怒りがわいてくる人のための処方箋』に載っていますので、活用してみてください。

出典 『あとから怒りがわいてくる人のための処方箋』

イラスト 坂木浩子

 

本記事は、上記出典を再編集したものです。(新星出版社/向山)

アイキャッチ画像 Shutterstock.com

あとから怒りがわいてくる人のための処方箋
戸田 久実 著(プロフィールは下記参照)
「あの場では笑ってすませたけど、今になってだんだん腹が立ってきた」
そんな、思い出し笑にならぬ“思い出し怒り”に心を煩わされた経験のある人は多いのではないでしょうか。「次に会ったときにわざわざあらためて相手に抗議するのもおとなげない気がするし、そもそも自分が根に持ちすぎなんじゃないだろうか…」などと、思い出し怒りはなかなか気持ちの持って行き場がなく、頭の中でぐるぐると考えてしまう分、長期間にわたって引きずりがちなもの。
そんなやっかいなあとからわく怒りの感情をうまくコントロールし、心をスーッと楽にするための具体的な方法を1冊にまとめて紹介します。
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戸田久実(トダクミ)
アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役。
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事。
立教大学卒業後、大手企業勤務を経て研修講師に。銀行・生保・製薬・通信・総合商社などの大手民間企業や官公庁で「伝わるコミュニケーション」をテーマに研修や講演を実施。対象は新入社員から管理職、役員まで幅広い。
研修講師歴29年。「アンガーマネジメント」や「アサーティブコミュニケーション」「アドラー心理学」をベースとした「言葉がけ」に特化するコミュニケーション指導に定評があり、これまでのべ指導数は22万人に及ぶ。
主な著書に『アンガーマネジメント』『怒りの扱い方大全』(以上 日本経済新聞出版)『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』(かんき出版)『働く女の品格』(毎日新聞出版)など多数。
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