助産師・思春期保健相談士・ベビケアセラピスト/一般社団法人ベビケア推進協会代表理事
埼玉県八潮市では小学6年生と中学3年生を対象とした「いのちの授業」が市内必修授業に取り入れられる。市外でも、小・中・高校でのいのちや性の講演や、企業や専門職向けのセミナー講師と して活動中。「聞いた子どもが幸せな気持ちになる言葉」を大切に、いのちや性を伝えている。新聞やテレビ、Yahoo!ニュースなど、マスコミ掲載多数あり。第39回母子保健奨励賞受賞。令和元年度 内閣府特命担当大臣表彰受賞。本質行動学工ッセンシャルマネージメントスクールフェロー。合気道初段。
ここ数年で「性教育」が注目されるようになりました 。
性教育がテレビや雑誌で取り上げられることも増え 、世間のイメージが少しずつ変わってきているのを感じます 。「性教育は生きることにつながる大切なものだ」「幼少期から自分の体の大切さを教えたい 」、そう考える保護者さんが増えています 。10年ぐらい前は「性教育をしているのは変わった人だ」という色眼鏡で見られたこともあったので、この変化にわたし自身も驚いています。
わたしたち保護者世代は、学校や親から性の知識をほとんど学んでいません 。性の知識は、自分の経験やまわりの人から聞いた話を通して学んできました 。そのため、もしかしたら偏っていることがあるかもしれないし、あるいはまたそのことを自覚していない可能性もあるのです。
わたしたち保護者が、思春期の子どもの「性」に向き合うために必要なのは、付け焼刃の知識ではありません。まずは「自分の性の知識が十分とはいえないことに気づく」こと、そして「親と子どもが考えていることが同じだとは限らないと立ち止まる」ことからはじまります。そして「ありのまま」のお子さんの悩みや成長と向き合うことができたならば、思春期の子どもへの性教育は決して難しいことではありません 。
「性教育はふつうは学校で学ぶもの」
「性教育は親から学ばなくても、自然と身につく」
「性教育は難しそう。子どもに教えるなんてわたしには無理」
このように考えるとき、みなさんが思い浮かべる「性教育」は、それぞれ違ったものかもしれません 。
実際に、保護者の方へ「『 性教育』と聞くと 、どのような内容を想像しますか?」と質問すると、十人十色バラバラの答えが返ってきます。
「女子だけ別室に集められたアレだよね」という人もいれば、「ずばり性行為でしょ?」という人もいます。
どれも間違いではありませんが、それは「性教育」の枝葉の部分でしかありません 。保護者のみなさんは、どのくらい具体的な性の知識をもっているでしょうか?まずは、次の質問に答えてみてくださいね。
問1 「性教育」と聞くと、どのような内容を想像しますか?(複数回答OK)
問2 避妊法を、何種類知っていますか?
問3 生理用品を、何種類知っていますか?
著書『おかあさんのための性教育入門』実務教育出版