秋に植え付けをして、翌年の春に収穫ができるイチゴ。ビタミンCがたっぷりで、赤くなったイチゴの実を収穫するのはとても楽しいもの。今回は、『はじめての野菜づくり図鑑110種』より、イチゴの育て方を紹介します。初心者の方にはちょっと難しいかもしれませんが、ぜひトライしてみてくださいね!
【難易度】むずかしい
【ポイント】
🔶苗の植えつけから収穫まで8カ月ほどで、栽培期間が長い。
🔶クラウン(短縮茎(たんしゅくけい))を埋めてしまうとよく育たないので、植えつけ時の深植えは厳禁。
🔶花が咲いたら筆や綿棒などを使って、ていねいに人工授粉を行う。
🔶春に生育しはじめる時期には、マルチを敷き、追肥をして生育を促す。
🔶収穫後に苗をつくる場合は、ランナーにつく子株を3つ以上育てて先端2株ほどを切り出して苗にする。
【品種や仲間】
🔹とちおとめ(栽培)…甘みと酸味のバランスがとれた人気の品種。寒地での栽培には不向き。
🔹とよのか…強い香りが特徴で、糖度も高く、果実も大きい。
🔹紅ほっぺ…生育の勢いが強く、家庭菜園でも大きな実を収穫できる。
【栽培カレンダー】
1 植えつけ…10月~11月上旬
2 マルチング… 2月下旬~3月
3 追肥…2月下旬~3月
4 人工授粉…3月下旬~5月上旬
5 収穫…4月下旬~6月上旬
6 苗づくり…7月下旬~9月上旬
植えつけ2週間前:堆肥2~3㎏/㎡、苦土石灰100g/㎡をまいてよく耕す。
植えつけ1週間前:化成肥料100/㎡をまいて耕し、80㎝幅の畝をつくる。
①株間30cmの2列に植え穴を掘る。生育適温は18~25℃。
②根鉢を崩さないように取り出して、クラウンが埋まらないようにやや浅めに植えつける。
③根鉢と土が密着するように、株元を軽く押さえてたっぷりと
水やりをする。
①春になったらマルチングをする。枯れた葉があればつけ根からかき取る。
②マルチを張って、端と端を固定する。
③株の位置に合わせ、カミソリなどでマルチに穴をあけて株を通す。
④すべての株を出したら、マルチの両側面を土をかけて固定する。
成長をよくするために、軽くひとつまみ5g/㎡の化成肥料を株元にあたえ、土と軽く混ぜる。
開花後、虫が少ないようなら人工授粉をする。花の中心をなでるように筆でまんべんなく花粉をつける。
①赤く完熟したものから収穫していく。
②実のついたつる(果柄)を指ではさみ、ひねるように引いて収穫する。
①収穫が終わった病気のない株から苗をつくる。枯れ葉を取り除き、株元から伸びる茎(ランナー)の先につく子株をそろえてクリップなどで土に固定する。
②固定してから1カ月前後。病気などを受け継ぎにくい、子株2以降の株を優先して苗にする。株を堀り上げ、ハサミで親株側のランナーを2~3㎝残して切り取る。
③切り出した株をポットに移植して、植えつけ時期まで育苗する。
出典『『はじめての野菜づくり図鑑110種』
写真 田中つとむ
本記事は、上記出典を再編集したものです。(新星出版社/向山)
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