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2025.10.24

知っておきたい保険の知識【②自分に合った生命保険はどうやって選べばいい?】

 前回は、生命保険はどんな商品なのか? また、どんなタイプがあるのかについて解説しました。今回は、自分に合った生命保険はどうやって選べばよいのか? について、『サクッとわかるビジネス教養 新お金の基本』より解説していきます。

 自分に合った生命保険を選ぶには、次の2つが大きなポイントになります。

 

【Point① 生命保険に入る前に必要保障額を考えよう!】

 自分に合った保険金額、保険料の保険にするには「必要保障額」を知ることが大切です。遺族の将来の支出と収入を予想して正しい額を計算しましょう。

 

【Point② 必要保障額はライフステージの変化で変わる!】

 結婚や子の誕生、マイホーム購入、子の独立といったライフステージの変化により、必要保障額は変わります。人生のどの期間に、いくらの民間の保険(私的保険)が必要か(保険金額)を検討する必要があります。

 

 では、Point①、②それぞれを詳しくみていきましょう。

Point① 生命保険に入る前に、必要保障額を考えよう!

 自分に合った生命保険を選ぶには「保険金額」をいくらにするかを、よく検討する必要があります。

 保険金額を高くするほど保険料も高くなり、家計の負担となるからです。そこで保険加入の前に考えておきたいのが「必要保障額」です。

 
 必要保障額とは、家族の生活を支える人が亡くなったあとに、遺族が生活していくため(とくに子どもが独立するまで)に必要なお金のうち、生命保険で備えておくべきお金の額です。

遺族が将来必要なお金は、持ち家などの「いまある財産」や、遺族年金などの「遺族の将来の収入」で一定額をカバーできるものです。それも足りない分を生命保険で備えるようにしましょう。そのために必要保障額を知ることが大切なのです。
Point② 必要保障額はライフステージの変化で変わる!

 必要保障額を正しく計算すれば、本当に保険で備えておく金額がわかり、むやみに高額保険に入って高い保険料を支払うこともありません。

 それでは実際に必要保障額を計算してみましょう。遺族の将来の支出と収入をできるだけ正確に予測して計算するのがポイントです。

 また、必要保障額は子どもの誕生や住宅購入などの、ライフステージの変化によって変わります。

 ただ、保険の見直しは最低限で済むように、当初の保険内容をよく考えましょう。

必要保障額をできるだけ正確に計算するには、遺族の将来の支出と収入がポイントになります。例えば会社員の夫が死亡し、専業主婦の妻と子どもが残された場合、支出と収入は図のものが考えられます。
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杉山敏啓 監修(プロフィールは下記参照)
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杉山敏啓(スギヤマトシヒロ)
日本大学経済学部教授・博士(経済学)
1969年東京都生まれ。聖光学院高等学校卒業、青山学院大学経済学部首席卒業、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了、埼玉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了。都市銀行系シンクタンクで金融分野の研究開発・コンサルティングに長年従事。この間、立命館大学MOT大学院客員教授、東京大学大学院工学系研究科研究員、京都市会計室金融専門員などを兼務歴任し金融分野の理論と実務の両面に深く携わる。2018年より江戸川大学経営社会学科教授、2025年より日本大学経済学部教授として金融論や金融リテラシーに関する講義・ゼミで教鞭をとる。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、証券経済学会員、日本金融学会員。
著書(含む共著・監修)に『金融のしくみと金融用語』(日本能率協会マネジメントセンター)、『手にとるように金融がわかる本(監修)』(かんき出版)、『日本金融の誤解と誤算』(勁草書房)、『銀行業の競争度』(日本評論社)などがある。金融専門誌や学術誌への寄稿、講演・出演、メディア取材対応等の実績多数。
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