1959年京都市生まれ。東京理科大学理学部物理学科教授。博士(エネルギー科学)。TV出演:所さんの目がテン/NHK Eテレ 高校講座ベーシックサイエンス 監修とガリレオ先生として出演。チコちゃんに叱られる!/NHK 2度出演。著書多数。
こんにちは!
今回は、物理のお勉強の時間です。物理といえば、苦手科目の筆頭かもしれませんね。でも、今回は「ぶつり…」と聞いただけで後ずさりしてしまうような方でも大丈夫。川村先生のわかりやすい解説なら、そんなぶつりをぶっつぶしてしまえるくらいに、楽しく読める内容になっています♪
それではさっそく『物理が楽しくなる!キャラ図鑑』から、たくさんのキャラクターたちと一緒に楽しく物理の基本を学びなおしてみましょう!
物理でいう「波(なみ)」は、いわゆる波とは違います。波を見たことはありますか?
寄せては返す、海の波だにゃ。
そう、例えば、海だと波自体が動いているんですね。ですが、物理でいう波は、移動を伴わず、振動のみが伝わってきます。池の水面に浮いている葉を波立てて見ると、波紋は進んでいくけど、葉は場所を移動しません。横に移動せず、その場で上下運動をするのみです。
実は、音や光も、物理的な観点からいえば波です。
エールを送るから、音はなんとなくわかるけど、光もにゃのか!
しかし、光の場合は「媒質(ばいしつ)」といって、波を伝えるものがありません。水面波の媒質は水、音波の媒質は空気です。
じゃあ、真空だと音は聞こえないにゃ?
そのとおりです。けど、真空状態でも、光は伝わります。媒質がいらないからです。
〇物理でいう「波」は、移動を伴わず、振動のみが伝わる。
〇波を伝えるものを「媒質」という。水面波の媒質は水で、音波の媒質は空気。
〇光は媒質を必要としない。
「波」の役割や「媒質」について理解できましたか?
次は、最も身近な、音の聞こえる仕組みについて勉強していきましょう。
音も波動(=波)です。したがって、音を伝える媒質が必要です。先ほど説明したように、音は、空気などを媒質として伝わります。
音速は340メートル毎秒!と聞いたことがありませんか?実は、これは必ずしもそうというわけではないんです。
空気中で音の伝わる速さを算出する式があります。
気温をt ℃、音速をV とすると
V=331.5+0.6t
となります。
15℃では340m/s(1秒間に340m進む速さ)ですが、気温が変わると速さも変わってくるというわけですね。
音は水中だともっと速く伝わります。
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※本記事は、下記出典をもとに、一部加筆し、再編集したものです。(新星出版社/大森)
※イラスト すぎやまえみこ
TV出演:所さんの目がテン/NHK Eテレ 高校講座ベーシックサイエンス 監修とガリレオ先生として出演。チコちゃんに叱られる!/NHK 2度出演。著書多数。