みなさん、こんにちは!代々木ゼミナール生物講師の鈴川茂です。
私たちの体内で日々、休むことなくがんばっている細胞。僕たちのからだは、約37超2000億個の細胞から構成されています。つまり、この地球上にいる人口(2019年現在77億人)の約5000倍もの数の細胞たちが僕たちのからだをつくり、かつ、つねに僕たちのためにはたらいてくれています。たとえば赤血球は約20兆個もあり、からだの細胞の半分以上を占めていて、血管のなかを新幹線と同じような速度(時速約200㎞で流れ、はたらいてくれています。すごいですよね。
ここでは、「感覚器の細胞」から、目に入った光を受け取る細胞について解説します。
楽しいキャラが登場しますので、とっても覚えやすいですよ!ではさっそく始めましょう!!
感覚器とは見る・聞く・嗅ぐ、など主に五感をつかさどるところです。
みなさん、見てください! この対照的なコンビ。彼女たちは、僕たちの目に入った光を受け取る細胞たちなんです。
まずはこちら、色を感じとる「錐体(すいたい)細胞」。おもに明るいところではたらきます。
明るいものを見たあとにすぐ目を閉じると、まぶたの裏でしばらくチカチカと光が見えます。実はそれは錐体細胞がまだはたらいていることの証なのです。暗順応のとき、桿体細胞がはりきり出すまでに約10分はかかります。その間、錐体細胞はがんばり続けていて、まぶたの裏のわずかな光を感じとっているのです。
私たちの目に存在する錐体細胞と桿体細胞、どちらの方が多いでしょうか?
正解は、「桿体細胞」。なんと、桿体細胞は錐体細胞の20倍ほど多く存在します! 僕たちは夜に寝て、昼間に活動しているから、明るいところではたらく錐体細胞の方が多い気がしますよね? しかし、ヒトは大昔、主に森で生活をしていました。その時、暗い夜でも天敵に襲われない為に、桿体細胞が多くなるように進化したんです。
テレビやスマートフォンから出されるあざやかな色も、少な〜い錐体細胞のみで受けとられているって考えると、少し不思議な感じがしますよね。
細胞を知ることは、自分を知ること。『世界一やさしい! 細胞図鑑』では、さらに詳しい細胞の知識が満載。もっと知りたい方は、ぜひ本書を読んでみてくださいね!
○約1メートルの長さにもなる細胞「ニューロン」
○酸素を運び血液の赤色のもとになる「赤血球」
○アレルギーを引き起こす細胞、その名は「肥満細胞」(しかも太ってない)
○敏感だけど鈍感?匂いを感じる「嗅細胞」
など、個性的な細胞がもりだくさん!
細胞を知れば知るほど自分のカラダが愛おしくなってしまうかも!?
代々木ゼミナールのカリスマ生物講師・鈴川茂先生が監修。看護師試験や受験対策にも最適です!
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