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2024.01.10

1つの文に秘められた、2つの意味。あなたはわかりますか? 
Part2【テスト返し】

【チャレンジ!】あなたは次の文章の2つの意味がわかりますか?
【テスト返し】

 期末テストが終わり、今週は返却と解説がおこなわれている。

 今日は数学のテストが返される。

「はい、それじゃあ出席番号順に返していくから、呼ばれた人は前に取りにきてください」

 先生が名前を呼ぶと、一人、また一人と立ち上がって教壇に向かう。

 

 自信のある生徒は明るい表情で、そうでない生徒は不安げだ。

「あ、それと、30点以下は追試な」

「えー」

「追試はやだなあ」

 教室のあちこちから声があがる。でも、さすがに30点以下はいないだろうと、誰もが思っていた。

 

 返却され、誰にも見えないように答案用紙を隠している生徒もいれば、「やったあ!」と、90点という好成績を周囲に見せて自慢している生徒も。

 

 そして……。

 

 ある生徒は、返された答案用紙の点数を見て涙ぐんでいる。

 その様子を見て、周囲のクラスメイトはざわつきはじめる。

 

「どうしたの?」

 友だちが声をかけると、その生徒は答えたのだ。

 

「テスト、全部できなかった」

 

「え~!?」

 驚きの結果が判明したのだった。

🌟さて、テストの点数はどっち? 画像をクリック!!

 

    

 

2つの意味の物語ー勇者は聖なる剣を手に向かってくる魔物と戦った
ささきかつお 著(プロフィールは下記参照)
★★きみは気づけるか!? ひとつの文に秘められたパラレルストーリー★★

言葉ってフシギです。
たとえば「くも」という言葉。
空に浮かんでいるのは「雲(くも)」。
8本足の生きものも「蜘蛛(くも)」。
同じ「くも」でも、ぜんぜんちがいます。

さらに、言葉だけでなく、同じ文章なのに
まったくちがう意味になるものがあります。

「たこ じょうずに あげたよ!」

この文章には、
『遊ぶ「凧(たこ)」を「空にあげる」』と、
『海にいる「蛸(たこ)」を「油であげる」』というちがいがあるんですね。

このように2つの意味がある文を“二義文”といいます。

「勇者は聖なる剣を手に向かってくる魔物と戦った」
「テスト、全部できなかった……」
「大人には見えないよね」
「ネギをぬいてください」
「好きなアニソンを聞いてる」 etc.

この本では、二義文のあとに、2つのことなる展開の物語を紹介します。
「どんなお話しになっていくんだろう?」と想像しながら
今までにないパラレルストーリーを楽しんでみてください!

1作品が4ページで完結するので、テンポよくお話しを楽しめます。朝読などのスキマ時間にも最適!
児童書だけど、子どもだけでなく大人にとっても頭の体操にもってこいの1冊です。
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ささきかつお(ササキカツオ)
東京都出身。『モツ焼きウォーズ~立花屋の逆襲~』(第5回ポプラズッコケ文学新人賞)で2016 年にデビュー。ほかの著書に「謎解きホームルーム」シリーズ(新星出版社)、『空き店舗(幽霊つき)あります』(幻冬舎文庫)、「ラストで君は『まさか!』と言う」シリーズ(PHP研究所)などがある。日本語教師の資格も持ち、外国人留学生に会話や小論文などを長年指導している。

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