2021.03.11
【💰知っておきたい投資信託の知識】

安全な投資信託ってあるの?
初心者がまずおさえるべき「種類」を解説

 お金を貯めるだけではなく、運用することが必要な時代。忙しいビジネスパーソンでも、「手軽に選んで買うだけ」の投資信託に注目が集まっています。今回は、投資信託の種類について紹介します。

投資信託の主な投資先

 投資信託の主な投資先(投資対象)は、株(株式)と債券です。債券とは、国や地方自治体、企業などが必要な資金を得るために、投資家からお金を借り入れた際に発行する、「借金の証文」のようなものです。代表的なのは、国が発行する国債です。債券と株にはそれぞれ取引をする市場があり、そこでは価格が常に変動しています。値動きが激しいのは株のほうで、債券の値動きは比較的ゆるやかです。値動きが激しい株への投資は、大きな儲けが期待できる反面、価格変動などのリスクは高くなります。一方、値動きがゆるやかな債券への投資は、大きな儲けは見込めませんが、リスクは低く抑えられます。

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不動産も投資対象

 投資対象にはこのほかに、不動産があります。投資信託が不動産に投資する場合は、「不動産投資信託(REIT)」に投資することになります。REITは不動産に投資して、そこから上がった賃貸料や売却益などを投資家に分配します。個人で不動産投資をしようとすると、少なくとも数百万円はかかりますし、リスクを抑えるために分散投資するとなると、資金はもっと必要になります。その点、REITなら手軽に不動産投資ができるのです。

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上級者向けの「コモディティ(商品)」投資

 原油や金、大豆など「コモディティ(商品)」と呼ばれる”モノ”も投資先の一つです。「コモディティ」は「先物取引」という形態で投資が行われています。先物取引とは、例えば「2021年の3月末に、大豆100キログラムを○○円で取引する」という約束をする取引です。その年の大豆が豊作で取引価格を下回っても、不作で高値になっても、事前に決められた○○円という価格で取引しなければなりません。その取引を行う当事者になるための権利を、先物取引というしくみを使って売買しているのです。先物取引されるコモディティは、専門知識がなければ、なかなか適切な投資はできません。投資信託の中には、専門知識が必要なコモディティに対しても、投資のプロであるファンドマネージャーによって投資の判断がされるため、投資先として組み入れられることがあります。商品への投資は予想が当たれば大きなリターンが得られますが、予想が外れると損失も大きくなるのが特徴です。

投資先は海外にも

 前項では、投資信託が「何に」投資するかを見ましたが、「どこに」投資するかも投資信託によって異なります。投資先は日本国内だけでなく、海外も対象となります。大きく分けると、アメリカやEU諸国などの「先進国」と、これから経済成長が期待される中国やロシア、インドなどの「新興国」です。海外への投資に関しては「カントリーリスク」といわれるものがあります。これは投資先の国の政治・経済などの状況が変化することに伴い、株や債券の取引市場に影響を及ぼして、それらの価値が変動する可能性(危険性)のことです。一般論として、このカントリーリスクは先進国のほうが低く、新興国のほうが高いといわれます。

 以上のような、投資先の違いによる投資信託の種類を、下図にまとめました。

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投資信託を選ぶときに便利なツールやサービス

 これだけ色々な種類がある投資信託、自分で選ぶのが不安だという人は金融機関が提供している「ロボアドバイザー」を使うのも一つの手です。「ロボ」とは、コンピュータのプログラムのことで、スマホやパソコンを通して投資信託を購入するためのアドバイスが受けられるツールです。アドバイスのほかにも、その場で売り買いができたり、自動的にリバランスなどの資産運用をしてくれるタイプもあります。「投資信託 ロボアドバイザー」や「投資信託 比較」などの検索ワードでネット検索すれば、いろいろな証券会社のサービスを見つけられます。しかし、提案される投資信託の情報は過去の実績に基づいて選ばれたもので、将来も順調とは限りません。リスクを承知した上で、売り買いの最終的な判断は、自分自身で行うことが大切です。

 

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※本記事は、下記出典をもとに再編集したものです。(新星出版社/神前)

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鈴木一之 監修(プロフィールは下記参照)
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証券アナリスト。千葉大学卒業後、1983年、大和證券に入社。機関投資家向けの証券営業、株式トレーディングに関わる。1990年前後のバブル発生期から崩壊後まで、相場の最前線で活躍。2000年5月から(株)インフォストックスドットコム、リサーチ部チーフアナリスト。 2008年1月より(株)フィスコシニアフェロー。2009年1月に独立。経済・景気の先行き、企業業績などを、的確で、わかりやすく分析・解説するアナリストとして、マーケット関係者から高い評価を得ている。BS12 TwellV「マーケット・アナライズ」ほか、さまざまなメディアにも登場する人気アナリスト。日本証券アナリスト協会検定会員。
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