2022.04.18

城好きの方、必読 🏯
【これで万全!山城歩きを満喫するために必要な持ち物と注意点】

 日本の城が大好きな方も、あまり分からないという方も、城を知ることは自ずと日本の歴史も知ることになります。

 ひとつひとつの城に違った物語があり、知れば好きになること間違いなし! 今回は山城を歩くための心得と必要な準備についてご紹介します。

これで万全!山城歩きを満喫するために必要な持ち物と注意点

🏯戦国の城(山城)の鑑賞ポイント

 

 戦国時代の山城は土から成る城で土木施設である。そこで鑑賞の対象となるのは曲輪、土塁、堀切といった施設。

 

 これらをどう機能的に配置したかが鑑賞の最大のポイントである。特に注目してほしいのは曲輪斜面の切岸。いかに敵を登らせないように削り込んだのかを見てみたい。

 

 ところで、山城がなぜそこに構えられたのかを理解するために、山頂から必ず周囲を見下ろしてみよう。築城時と違って樹木が生い茂って見晴らしは悪いが、山麓を通る街道や集落、河川や港湾などを望むことができるだろう。

 

 山城では草木を掻き分けて見学することが多い。したがって見学に最適なのは冬場である。もちろん服装は長袖、長ズボンに帽子着用で、靴もトレッキングシューズが必須。両手が使えるようにリュックをしょって、軍手も忘れずに。初心者は城跡の図面(パンフなど)を持参して迷わずに遺構を見学できるようにしたい。

近世の城の鑑賞ポイント

 近世城郭の最大の特徴である石垣については、どの部分にどのような石材を用いているのかを見学してほしい。

 さらには築城依頼何度となく改修されているので、様々な時代の石積技法もチェックしてみよう。堀に関しては幅を重視したものと、深さを重視したものがあることに注目したい。また一つの城でも水堀と空堀を使い分けている点などにも注目したい。

 軍事施設としては、敵を射撃する窓はどのような構造であるのか、狭間の位置や間隔も重要な視点である。また窓や狭間や石落しからはどのようなものが見えるか、ぜひのぞいてみよう。近世城郭は季節を選ばないので通年見学が可能であるが、夏草で石垣がまったく見えないこともあり、やはりベストシーズンは冬場である。

 すべてを見るためには事前にコースを決めておいて時間のロスのないようにしたい。また長い距離を歩くのでジョギングシューズが最適。

山城歩きの服装は?持ち物と注意点

帽子…虫や日除け、枝から頭部を守る。

長袖の上着…日焼けや虫除けのために襟付きを推奨。暑い場合は腕をまくればよい。

カメラ…ストラップで肩や首に掛けて両手を空ける。

リュック…ショルダーバックより疲れにくい。

ストック…登山が楽になり、蜘蛛の巣をはらうことにも使える。

手袋…軍手でも可。ケガの防止になる。

長ズボン…ケガ防止のため夏でも長ズボンを。

スニーカーや登山靴…整備された山城ならスニーカーでもOK

飲み物・軽食

タオル

着替え

縄張図・地図

雨具

ストック

熊除けの鈴

虫除け・薬

服装の選びかた

 山城では山頂と山麓での温度差が大きく、天候も変わりやすい。そのため体温調節可能な重ね着がおすすめ。また、登山中に汗や雨で濡れてしまうことを考慮して、乾きやすい素材を選んだ方がよい。城の遺構を探すために藪や石を跨いだり、急な坂を登ったりすることもあるので、なにより動きやすい服を選ぼう。

× NGな服装

■黒い服…暗闇に紛れてしまって危険。蜂にも好まれる色

■ジーンズ…濡れると乾きにくく、重くなって伸縮しなくなる。

■サンダル…ケガの元。当然ヒールもNG。

■肌の露出…日焼けは疲労を加速させる上に、露出はケガに繋がる。

最後にこれだけは守って!山城歩きのマナー

 山城の遺構は崩れやすくもろいため、むやみに土塁や石垣に登ることは避けたい。山道では落下防止のために必ず山側に避けて道を譲ること。もしもすれ違いが難しければ道を譲り合うことが大切。また、危険防止のため、持ち物は落とさないように体に固定し、落石にも注意する。以上のことを守って快適な山城歩きを行いましょう。

出典『決定版 日本の城』には、一度は行きたい全国の名城 特選30城マップ🏯が掲載されています。お城に興味のある方、見に行ってみたい方におすすめです!

出典『日本の城』

本記事は、上記出典を再編集したものです。(新星出版社/室谷・向山)

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日本の城
中井均 著(プロフィールは下記参照)
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中井均(ナカイヒトシ)
城郭研究家。滋賀県立大学教授。城郭遺産による街づくり協議会理事長。織豊期城郭研究会主宰。1955年、大阪府生まれ。著書『より深く楽しむために 日本の城 鑑賞のポイント65』(メイツ出版)、監修に『カラー図解 城の攻め方・つくり方』(宝島社)『戦国の城の絵事典』(成美堂出版)など多数。

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