2021.12.02

【マネジメント】仕事も生活も「いい感じ」にすればうまくいく。 Part.1 セルフマネジメントの極意とは?

遠藤功(エンドウイサオ)

株式会社シナ・コーポレーション 代表取締役。早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て、現職。2006年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。現在は「無所属」の独立コンサルタントとして活動している。多くの企業で社外取締役、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。
株式会社良品計画社外取締役。SOMPOホールディングス株式会社社外取締役。株式会社ネクステージ社外取締役。
15万部を超えるロングセラーである『現場力を鍛える』、『見える化』(いずれも東洋経済新報社)をはじめ、『生きている会社 死んでいる会社』、『現場論』(いずれも東洋経済新報社)、『新幹線お掃除の天使たち』(あさ出版)、『ガリガリ君の秘密』(日本経済新聞出版社)など、ベストセラー書籍多数。

 

 

 こんにちは。このたび『サクッとわかるビジネス教養 マネジメント』を監修した遠藤功す。現在、コンサルタントや社外取締役、経営顧問として多くの会社経営に携わっています。

 

 あなたは、「マネジメント」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。中堅・若手のビジネスパーソンの方であれば「経営者や管理職に必要で、自分には関係ないもの」と思う方も多いかもしれません。

 

 マネジメントという言葉は、日本では一般に「経営管理」と訳されることが多く、どうしても小難しくて縁遠いものと感じてしまいがちですが、実はそれは大きな間違いです。マネジメントは年齢や役職に関係なく、すべてのビジネスパーソンにとって必要不可欠なスキルなのです。

 

 仕事に限らずですが、人生というものは必ずしも思い通りにいくとは限りません。やりたいことが実現できない、トラブルに巻き込まれる、人間関係がうまくいかない……。このような現実をどうにかして「いい感じ」にし、成果を最大化するために必要なスキルこそ、マネジメント。まずはこの記事で自分についてマネジメントすること――「セルフマネジメント」について知ってみませんか?

そもそも「マネジメント」とは、何をすること?

 まずはマネジメント本来の目的を確認しましょう。マネジメントとは、「不測の事態やトラブルが起きないように管理する」ことではなく、「組織やチーム、個人のパフォーマンスを最大化するために最適化を図る」ことです。
 つまり、マネジメントとはよく誤解されがちな「管理」ではなく、「最適化」だと認識する必要があります。

マネジメントとは「管理」ではなく、「最適化」である

 このように考えると、マネージャーを「管理者」「管理職」と呼ぶのは適切ではありません。マネージャー本来の役割は「部下や業務を管理する」ことではなく、「目的を達成するために、チームをどうにかこうにか最適化させる」ことなのです。 

 

 最適化を図るうえで心掛けたいのが、「部分最適」「現状最適」に陥らないようにすることです。一部分だけが「いい感じ」になっていても、大きな成果は上げられません。また、未来を無視して現状だけを「いい感じ」にしても、未来の最適化は得られません。

 

 大事なのは、目的やゴールを達成するために、常に全体に目を配り、全体が最適化されているか、「いい感じ」になっているかをチェックし、軌道修正させていくことなのです。

まずは「セルフマネジメント」から!

 

 マネジメントの最小単位は、「セルフマネジメント」。チームや会社組織全体以前に、自分個人をマネジメントすることが重要です。自分自身の仕事や生活を最適化できるかできないかで、仕事のパフォーマンスは大きく変わってきます。

 

 仕事で何らかの成果を残すためには、セルフマネジメントによって仕事環境や時間、人間関係、仕事の手順・段取りなど、パフォーマンスを最大化するために必要な要素を「いい感じ」にして、成果を高める努力が必要です。

マネジメントのカギは「重点思考」にあり

 マネジメントを実践するうえでとても大事な考え方のひとつをご紹介します。それは、「重点思考」というものです。重点思考とは人生やビジネスにおける目的やゴールを達成するために本当に大切なことに時間もお金もエネルギーも投入するという考え方です。

 

ビジネスで成功を納めている人に共通するのは、無駄なこと、意味のないことには時間もお金もかけないということです。本当に大切なことは何かが見極められていて、その実現のために必要なことだけに集中する。逆にいえば、どうでもいいことにはお金も時間もかけないということが徹底されているのです。

 

 そして、「重点思考」を実践するうえで必要なのが「2S」です。「2S」とは「整理整頓」のこと。似たような言葉なので、混同しがちですが、整理と整頓は明らかに違うことを意味しています。

 

 整理とは不必要なこと、重要ではないことを見極め、「捨てる」ことです。まずいらないものを捨てる。これがマネジメントの第一歩です。そして、整頓とは「残ったものをきちんと整える」ことです。目標を達成するために必要なことを見極めるだけでなく、優先順位や段取りを考え、成果が最大化できるように整えておくことが大切です。いらないものは捨て、必要なものをきちんと整える。「2S」こそがマネジメントの基本原則といえます。

 

 これは身の回りの整理整頓に限りません。仕事の優先順位、人間関係、仕事と趣味のバランスなど、本当に重要なことは何かを見極め、そこに限られたリソースを投入することが成果を上げるためのポイントです。忙しい割には思うような成果が上がっていない人は、まず「2S」から始めてみましょう。

まず「ToDoリスト」からはじめよ!

 先ほどの「2S」の実践として、第一歩はToDoリストの作成から始めてみましょう。タスクを整理整頓すれば、「自分が今すべきこと」を可視化でき、効率的な仕事ができるようになります。ToDoリストを作る際には、以下の3つのポイントをおさえて作りましょう。

(A) タスクを中長期的テーマと短期的テーマに分類 (B)タスクを作業レベルに分解する (C)完了したタスクを消し込むのをゴールに

 もちろん、デスクの整理整頓も「2S」の実践として効果のあるものです。書類の紛失や提出漏れといったミスを防ぐことができたり、探し物に費やしていた無駄な時間を削減することも可能に。デスクの整理整頓によって、仕事をしやすい環境の構築ができるというわけですね。

遠藤功先生が解説する動画はこちらから

今回解説した内容は、こちらの動画でもご覧いただけます。

 

 

より深く広く知りたいという方は『サクッとわかるビジネス教養 マネジメント』をぜひご一読ください。

出典『サクッとわかるビジネス教養 マネジメント』 

イラスト 平井さくら

本書は上記出典を再編集したものです。(新星出版社/大森)

サクッとわかるビジネス教養 マネジメント
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「マネジメント」=「管理」と解釈されることが多いですが、実はそうではありません。たとえば
・仕事をする環境をいい感じにする
・自分の体調をいい感じにする
・人間関係をいい感じにする
・仕事の役割分担をいい感じにする
・仕事の段取りをいい感じにする
など、仕事の成果(パフォーマンス)を最大化するために、仕事に絡むあらゆるものを「いい感じにする」ことなのです。

仕事のできる人、できない人の違いは、実は才能の有無にあるのではなく、マネジメントスキルの高低にある、といっても過言ではありません。

本書は、セルフマネジメントの方法をはじめ、チームマネジメント、時間や感情のマネジメント、コロナ禍のマネジメントまでを、見るだけでよくわかる特別な図版で解説。すべてのビジネスパーソン必読の1冊です。
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遠藤功(エンドウイサオ)
株式会社シナ・コーポレーション 代表取締役。早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て、現職。2006年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。現在は「無所属」の独立コンサルタントとして活動している。多くの企業で社外取締役、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。
株式会社良品計画社外取締役。SOMPOホールディングス株式会社社外取締役。株式会社ネクステージ社外取締役。
15万部を超えるロングセラーである『現場力を鍛える』、『見える化』(いずれも東洋経済新報社)をはじめ、『生きている会社 死んでいる会社』、『現場論』(いずれも東洋経済新報社)、『新幹線お掃除の天使たち』(あさ出版)、『ガリガリ君の秘密』(日本経済新聞出版社)など、ベストセラー書籍多数。
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