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2022.10.28

家庭菜園を楽しもう! 
🍓ビタミンCたっぷりでおいしく、収穫が楽しい!【イチゴの育て方】

 秋に植え付けをして、翌年の春に収穫ができるイチゴ。ビタミンCがたっぷりで、赤くなったイチゴの実を収穫するのはとても楽しいもの。今回は、『はじめての野菜づくり図鑑110種』より、イチゴの育て方を紹介します。初心者の方にはちょっと難しいかもしれませんが、ぜひトライしてみてくださいね!

【難易度】むずかしい

【ポイント】

🔶苗の植えつけから収穫まで8カ月ほどで、栽培期間が長い。

🔶クラウン(短縮茎(たんしゅくけい))を埋めてしまうとよく育たないので、植えつけ時の深植えは厳禁。

🔶花が咲いたら筆や綿棒などを使って、ていねいに人工授粉を行う。

🔶春に生育しはじめる時期には、マルチを敷き、追肥をして生育を促す。

🔶収穫後に苗をつくる場合は、ランナーにつく子株を3つ以上育てて先端2株ほどを切り出して苗にする。

 

【品種や仲間】

🔹とちおとめ(栽培)…甘みと酸味のバランスがとれた人気の品種。寒地での栽培には不向き。

🔹とよのか…強い香りが特徴で、糖度も高く、果実も大きい

🔹紅ほっぺ…生育の勢いが強く、家庭菜園でも大きな実を収穫できる。

 

【栽培カレンダー】

植えつけ…10月~11月上旬

マルチング… 2月下旬~3月

追肥…2月下旬~3月

人工授粉…3月下旬~5月上旬

収穫…4月下旬~6月上旬

苗づくり…7月下旬~9月上旬

1 植えつけ(10月~11月上旬)

植えつけ2週間前:堆肥2~3㎏/㎡、苦土石灰100g/㎡をまいてよく耕す。

植えつけ1週間前:化成肥料100/㎡をまいて耕し、80㎝幅の畝をつくる。

①株間30cmの2列に植え穴を掘る。生育適温は18~25℃。

②根鉢を崩さないように取り出して、クラウンが埋まらないようにやや浅めに植えつける。

③根鉢と土が密着するように、株元を軽く押さえてたっぷりと
水やりをする。

2 マルチング(2月下旬~3月)

①春になったらマルチングをする。枯れた葉があればつけ根からかき取る。

②マルチを張って、端と端を固定する。

③株の位置に合わせ、カミソリなどでマルチに穴をあけて株を通す。

④すべての株を出したら、マルチの両側面を土をかけて固定する。

3 追肥(2月下旬~3月)

成長をよくするために、軽くひとつまみ5g/㎡の化成肥料を株元にあたえ、土と軽く混ぜる。

4 人工授粉(3月下旬~5月上旬)

開花後、虫が少ないようなら人工授粉をする。花の中心をなでるように筆でまんべんなく花粉をつける。

5 収穫(4月下旬~6月上旬)

①赤く完熟したものから収穫していく。

 

②実のついたつる(果柄)を指ではさみ、ひねるように引いて収穫する。

6 苗づくり(7月下旬~9月上旬)

①収穫が終わった病気のない株から苗をつくる。枯れ葉を取り除き、株元から伸びる茎(ランナー)の先につく子株をそろえてクリップなどで土に固定する。

 

②固定してから1カ月前後。病気などを受け継ぎにくい、子株2以降の株を優先して苗にする。株を堀り上げ、ハサミで親株側のランナーを2~3㎝残して切り取る。

③切り出した株をポットに移植して、植えつけ時期まで育苗する。

出典『『はじめての野菜づくり図鑑110種』

写真 田中つとむ

 

本記事は、上記出典を再編集したものです。(新星出版社/向山)

アイキャッチ画像 Shutterstock

はじめての野菜づくり図鑑110種
北条雅章 著(プロフィールは下記参照)
野菜づくり初心者から、いろいろと挑戦したい中級者に向けた一冊。本書では、110種の野菜を取り上げ、葉もの、実もの、根もの別に、栽培のポイントとコツをまとめた。栽培方法は、タネまき・土づくり→管理→収穫の順に細かく解説。また、それ以外に「知っておくと便利な豆知識」「食べ方」「育ててみたい品種」「おもな病虫害と防除について」「土と肥料の基本」なども載っており、内容の濃い一冊。

写真撮影:田中つとむ
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北条雅章(ホウジョウマサアキ)
1976年 千葉大学園芸学部卒。千葉大学環境健康フィールド科学センター元准教授。蔬菜(そさい)園芸が専門。現在、益子にて農業自営のかたわら園芸指導もしている。監修書に『野菜の上手な育て方大事典』(成美堂出版)、『NHK趣味の園芸ビギナーズ 育ておいしいヘルシー植物』(NHK出版)、『タネのとり方もわかる! おいしい野菜づくり』(池田書店)などがある。
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