『バリスタが教える おいしいコーヒーのはじめ方』監修者。
Unir(ウニール)ヘッドバリスタ、統括マネージャー。2018年JBC優勝、バリスタ日本チャンピオン。各店舗の現場にバリスタとして勤務し、クオリティの維持、スタッフ教育を行っている。カフェ関係の専門学校の特別講師や、日本スペシャルティコーヒー協会でのセミナーにてデモンストレーションバリスタなども務める。社内でのバリスタトレーナーや企業でのトレーニング経験もあり。テレビ出演、雑誌等の取材も多数。女性の視点から、気軽に楽しく美味しいコーヒーがあるライフスタイルを提案している。
もちろん産地によって違いますし、傾向はありますが、決めつけないほうがよいと思います。その国のコーヒーが好みに合わなかったとしても、同じ国の別の農園のコーヒーなら気に入るかもしれないからです。あまり型にはめずに楽しんでください。
バリスタの大会では、コロンビア産やエチオピア産などが人気です。生産処理方法が進化した「ナチュラル」や、プロセスにこだわった乳酸発酵のコーヒーなど、びっくりする味わいのものがあります。
1日を通してコーヒーをよく飲むので作り置きしたいのなら、金属フィルターを使った高温抽出タイプのコーヒーメーカーで淹れるのがおすすめです。金属フィルターは、コーヒーオイルが抽出されるので、 時間がたっても酸っぱくなりにくいです。また、水出しのアイスコーヒーをたくさん作っておけば、手軽に飲むこともできます。
淹れ方やコーヒー豆の種類にもよりますが、1日に4~5杯くらいが適量でしょう。浅煎りのコーヒーはカフェインも多いので、いろいろな焙煎度合いのものもお試しください。個人差もあるので参考までに。
コーヒーに含まれるカフェインが眠気を覚ますので、砂糖やミルクの入っていないブラックで飲むのがよいでしょう。カフェインが効き始めるのは飲んでから20~30分後です。
コーヒー豆が古くなって、コーヒーオイルが酸化していることが原因 かもしれません。鮮度のわかる新鮮なコーヒーを選んだり、空腹時を避けるなどしてみてください。
ペーパードリップ後、そのまま電子レンジで1 ~2分加熱すると、レンジ内のいやな臭いが緩和されます。自然乾燥や電子レンジ加熱でしっかり乾燥させ、お茶パックなどに入れて靴箱に置いておくと、消臭効果があります。同様にしっかり乾燥させてから布で包み、針山にすると、コーヒーオイルの効果で針がさびにくくなります。コンポストに野菜くずと一緒にコーヒーの粉を入れると、肥料として利用できます。
アメリカのコーヒーブームの第三波のことです。キーワードは「ダイレクトトレード」です。全米で圧倒的な知名度のコーヒーチェーン店に対抗するために、品質、焙煎、抽出にこだわり、お客様に美味しいと感動してもらえるコーヒーを持続的に提供することを目指しています。そのために、生産国の生産者をパートナーとして、現場での品質向上や、高品質の原料を生産し続けることのできる価格を支払うこと。また、それらの情報の透明性も保証しています。お客様は求めればその情報を得ることができます。代表的な店舗は「スタンプタウン」「インテリジェンシア」などです。
専門店で飲んでみて、美味しいと思ったお店で働くのが一番の近道でしょう。エスプレッソマシンを使えるようになるだけでなく、美味しいコーヒーを扱うお店で、美味しいコーヒーを淹れ、お客様に喜んでいただくのがバリスタです。
もちろんミルクを入れてもかまいません。ただ、ブラックで一口も飲むことなく、最初から砂糖やミルクを入れて飲むのはもったいないと思います。まずはブラックで試してみて、ミルクを入れたほうが好みかどうか判断してください。また、ミルクを入れたいのであれば、「ミルクを入れたいのだけれど、おすすめのコーヒーはありますか?」あるいは「ブラックが苦手なのですが、飲みやすいコーヒーはありますか?」と聞いてもよいでしょう。私は、ミルクを入れたいのであれば、 カプチーノをおすすめします。
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出典 『バリスタが教える おいしいコーヒーのはじめ方』
本記事は、上記出典を再編集したものです。(新星出版社/向山)
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