
ライフプランを描いて生涯に必要なお金を知ろう
「病気やケガになって働けなくなったらどうしよう」とか「老後の資金はどうしよう」などと、心配や不安を抱えてしまうのは、将来のことを漠然と考えているからです。
そうした心配や不安を解消し、将来のリスクに備えるには、まず生涯にわたる自分の「ライフプラン」を描いてみることです。
この先、自分が〇歳のときに子どもが生まれて、〇歳でマイホームを購入。子どもは大学まで行かせて、〇歳まではフルに働く。〇歳でセミリタイアして仕事を減らし、〇歳頃には趣味の生活で悠々自適に暮らす……。
このように、自分の今後の人生の、さまざまなライフイベントを盛り込んだライフプラン、人生の設計図をつくってみるのです。
ライフプランを描いてみると、すべてはお金の問題につきあたることがわかります。
例えば、生まれた子どもを育てて大学まで行かせるのは「子育て・教育資金」の問題ですし、マイホームの取得は頭金や住宅ローンなど「住宅資金」の問題です。また、リタイアと趣味の生活は「老後資金」の問題といった具合です。
要するに、いつ、どのようなお金が必要になるか、そしてそのお金をどうつくり、どう用意しておくかという問題なのです。
また、その間に起こりうる想定外の病気やケガ、働けなくなるリスク、万一の場合にどう備えるかという問題でもあります。
そのように考えて、必要なお金と、その用意の仕方をはっきりさせておけば、フリーランスという立場で感じる心配や不安はかなり解消するでしょう。ですから、フリーランスの人のライフプランでは、次の事項をまずは考えておきましょう。
🔶いつ、どんなお金が必要になるか?
🔹結婚→結婚資金
🔹子育て・教育→子育て・教育資金
🔹住宅購入→住宅資金(頭金と住宅ローン)
🔹老後→老後資金
🔶そのお金をどうつくり、用意するか?
🔹いつまで働きたいか(フリーランスに定年はない)
🔹いつから年金を受給するか
🔹自分以外の働き手はいるか(配偶者も働くか)
🔶さまざまなリスクにどう備えるか?
🔹病気やケガへの備え
🔹働けなくなるリスクへの備え
🔹万一のことがあった場合への備え
結婚、子育て・教育、住宅購入など、自分に必要のないものがあれば省いてかまいません。
それでは、具体的にライフプランを考えてみましょう。下の図は、フリーランスのAさんが考えたライフプランの例です。Aさんは、すでに結婚して長男が生まれたので、その時点からライフプランを描いています。
このようにライフプランでは、いまの時点の自分から、今後の生涯を描いていきます。
Aさんは、もうひとり子どもがほしいと考えているので、第2子の分も書き込んでいます。
子どもがいると、ライフプランはどうしても、子どもの成長が中心になります。Aさんは、子育てに積極的に関わりたいと考えています。小学校入学からは、教育資金も必要です。奥さんは、下の子が小学校に入学したら働きたいといっているので、それもライフプランに書き込んでいます。これは、この期間の世帯収入を考える際に、重要な要素の1つです。
ライフプランは、人によってさまざまです。未婚で、将来結婚を予定している人なら、下図の例以前に結婚(資金)の項目が入ります。それに合わせて、子どもの成長や、住宅購入などを書き込んでいくことになります。住宅を一生涯、賃貸で暮らすことを考えている人は、住宅購入とは別の支出になります。頭金のように一時的な大きな支出はありませんが、毎月の支出が住宅ローンよりも大きくなるかもしれません。
また、子どもを持たない夫婦では、ライフプランはもう少しシンプルなものになります。老後のことも考えて、夫婦の住まいをどうするかがポイントでしょう。
生涯独身の人は、さらにシンプルになりますが、独身の人は将来のことを考えるのが、おざなりになりがちです。老後は誰にでもやってくるのですから、きちんと考えておきましょう。
📝次回は、【連載第2回「あなたの現状を把握しよう」】をお届けします。

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中央大学法学部法律学科卒。
優秀なビジネスマンや税理士を多数輩出する尾立村形会計事務所(東京都)で会計人としての修行を重ねる。
その後、関根圭一社会保険労務士・行政書士事務所(茨城県)にて、主に労働基準監督署や社会保険事務所の調査立ち会いや労使紛争解決等の人事業務、加えて、法人設立・建設業許可、遺産分割協議書や内容証明郵便及び会社議事録作成等の業務に携わる。
平成19 年には、共同で税理士法人ゼニックス・コンサルティングを設立。
現在は、学生時代から培った「リーガルマインド」を原点に、企業に内在する税務・人事・社内コンプライアンス等、経営全般の諸問題を横断的に解決する専門家として活躍している。著書に『個人事業と株式会社のメリット・デメリットがぜんぶわかる本』『個人事業を会社にするメリット・デメリットがぜんぶわかる本』(新星出版社)などがある。
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