【連載第3回】 食事の摂り方を工夫して免疫力を上げよう
医学博士。イシハラクリニック院長。ジョージア共和国科学アカデミー長寿医学会名誉会員。
1948年長崎市生まれ。長崎大学医学部を卒業して血液内科を専攻。同大学院博士課程で「白血球の働きと食事・運動の関係」の論文で医学博士の学位を取得。スイスの自然療法病院、B・ベンナークリニックやモスクワの断食療法病院でガンをはじめとする数々の病気、自然療法を学び、コーカサス地方の長寿村にも長寿食の研究に5回赴く。テレビ、ラジオなどの出演や全国講演でも活躍中。
前回解説した免疫力を上げる方法に続き、今回は2つ目の方法をご紹介します。
その方法とは、食事の摂り方を工夫することです。西洋医学や栄養学では、食材の成分からその作用を精査します。一方、東洋医学では食材と人との「相性」を考えます。
食材には体を温める陽性食品、体を冷やす陰性食品があり、人間の体質も体が温かい陽性体質と冷えている陰性体質とがあります。
なにごとも中庸(ちゅうよう)がいちばんといいますが、それは人間も同様で、陰性体質の人は陽性食品を、陽性体質の人は陰性食品をとって、間性体質に導いていくのが理想です。
しかしながら、現代日本人はほとんどが体に「冷え」をもっているので、陽性食品をメインに摂るとよいでしょう。
【陽性食品】
◆産地…北
◆形状…硬く引き締まっている
◆色…赤、黒、オレンジ
◆農産物…根菜類
◆調味料…塩、味噌、醤油
◆飲み物…紅茶、番茶
◆アルコール…日本酒、赤ワイン、梅酒、ウイスキーのお湯割り
【陰性食品】
◆産地…南
◆形状…やわらかく水っぽい
◆色…青、白、緑
◆農産物…葉菜類
◆調味料…酢、白砂糖、化学調味料
◆飲み物…緑茶、水、牛乳、清涼飲料水
◆アルコール…ウイスキーのロック、ビール
◆陽性体質…ずんぐりむっくりで筋肉質、はげ頭、高血圧、朝型、暑がり、便秘気味、体力アリ
◆陰性体質…長身で細身、白髪、低血圧、夜型、冷え性、下痢気味、体力ない
●根菜類
●緑黄色・淡色野菜
●キノコ・ナッツ(種実)・豆類・発酵食品
●果物(食べ過ぎない、北方産のもの)、空腹生活で体熱を上げておく、食事の塩分を増やして冷えを中和する)
●魚介類・肉・卵
●体熱上昇効果の高い食材…シソ、トウガラシ、ニラ、ニンニク、ネギ、塩
これらを積極的に摂るよう、心がけるとよいでしょう。
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★次回は「運動して免疫力を上げる」を解説します。
※本記事は、下記出典をもとに再編集したものです。(新星出版社/向山)
次回の記事更新は、6月18日の予定です。
1948年長崎市生まれ。長崎大学医学部を卒業して血液内科を専攻。同大学院博士課程で「白血球の働きと食事・運動の関係」の論文で医学博士の学位を取得。スイスの自然療法病院、B・ベンナークリニックやモスクワの断食療法病院でガンをはじめとする数々の病気、自然療法を学び、コーカサス地方の長寿村にも長寿食の研究に5回赴く。テレビ、ラジオなどの出演や全国講演でも活躍中。クリニック院長のほか、伊豆で健康増進を目的とする保養所、ヒポクラティック・サナトリウムを運営。ベストセラーとなった『生姜力』(主婦と生活社)、『食べない健康法』(PHP研究所)、『体を温めると病気は必ず治る』(三笠書房)』を含め著書は300冊以上にのぼり、米国、ロシア、ドイツ、フランス、中国、韓国、台湾、タイなどで100冊以上が翻訳されている。(書籍刊行時)