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2020.10.08
【ビジネス文書を見直してみよう】

取引先への催促、日程調整の連絡をスムーズにするメールの書き方

 パソコンやスマホの普及により、メールやSNSなどで多くの人は毎日何かしらの文章を書くようになりました。

 そうした中で、文章がうまく書けないという悩みを数多く聞きます。
 会話ならば相手の反応を見ながら補足説明ができますし、少しくらい言い方が乱暴で言葉足らずでも相手が推し量って理解してくれます。しかし、書き言葉ではそういうわけにはいきません。

コツさえつかめば、文章を書くことは思ったより容易です

 文章を書く上での基本的な作法を身につければ、パソコンのキーボードの前での心理的ハードルはグンと下がり、メールなどの文書が少しも難しいことではないことを体感できるでしょう。

 今回は、『パッ!と伝わる社会人の文章ルール』(出口汪 監修)より、伝え方が難しい2つのシチュエーションでのメール文例をご紹介します。

「催促」「日程調整」のメールは、数行で頭を抱え込んでしまう人もいるのではないでしょうか。例を参考にしながら、他のメールにも応用できるコツを身につけてくださいね。

【文例1】催促する場合

 

件名:【「●●」】の納品について

 

△△様

 

いつもお世話になっております。
(社名)◇◇(所属部署)□□部の〇〇です。

さて、XX月XX日に注文いたしました「○○」について、

質問がございます。👉①日付は必ず入れましょう。また、質問がございます、とすることで詰問の印象がなくなります

こちらの製品は納期がすでに5日ほど過ぎておりますが、

未だ着荷しておりません。👉②経過日時など、事実を伝えましょう

 

弊社都合にて大変恐縮ですが、YY月YY日から使用したく、注文した

経緯があります。
つきましては至急ご送付いただければ幸いです。
また、発送日がわかり次第、ご連絡くださいますようお願いいたします。
なお、本メールと行き違いでご発送いただいていましたら、

何卒ご容赦ください。👉③断りの文言を忘れずに

取り急ぎ確認まで。

 

(署名)

【文例2】日程調整の場合

件名:お打ち合わせ日程の件について

 

△△様

 

いつもお世話になっております。
(社名)◇◇(所属部署)□□部の〇〇です。

 

今回は貴社サービス「○○」をご提案くださり、
誠にありがとうございます。
ぜひ一度、実際にお目にかかり、
内容の確認をさせていただければと存じます。
早速で恐縮ですが、日程について、下記のご都合はいかがですか。

 

■XX月X1日 15時~17時
■XX月X2日 9時~21時
■XX月X3日 16時~18時

 

ご多忙のところ大変申し訳ございませんが、

ご予定の調整のほど、よろしくお願いいたします。

 

また、いずれの日程もご都合が合わない場合は、
△△様のご都合のよろしい日時を複数
挙げていただけますと幸いです。👉①②日時の相談をしましょう。予定が合わない場合の対応も書いておくとスムーズにことが進みます。

引き続きよろしくお願いいたします。

(署名)

相手の立場に配慮し、臨機応変に

 取引先や顧客とのやり取りのメールは何かと気を使うもの。打ち合わせの日程調整やクレームへの対応はもちろん、ときには相手に毅然とした態度でこちらの事情を述べる必要もあります。そこにおいては常に臨機応変な受け答えが求められます。
 

 社内メールにおいても同じです。相手の意見を否定して自分の意見を主張する際はひとまず相手を立てるなど、いくつかのポイントを押さえておきましょう。

 

 

●本記事は、下記出典をもとに、一部加筆し、再編集したものです。(新星出版社/神前)

社会人の文章ルール   
出口汪 監修 (プロフィールは下記参照)
文章のルールを覚えることで、シンプルな表現力とビジネスマンに必要な語彙力を手に入れます。思いついたことをそのまま書き連ねてどんどん文章が長くなりがちな人。真面目な文章を書こうとすると何を書けばいいかわからない人。そんなの文章が正しく伝わるものに生まれ変わります。監修は"論理の神様"、"現代文のカリスマ"塾講師の出口汪氏です。
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出口汪(デグチヒロシ)
関西学院大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。広島女学院大学客員教授、論理文章能力検定評議員、出版社「水王舎」代表取締役。現代文講師として、予備校の大教室が満員となり、受験参考書がベストセラーになるほど圧倒的な支持を得ている。また「論理力」を養成する画期的なプログラム「論理エンジン」を開発、多くの学校に採用されている。著書に『出口汪の「最強!」の記憶術』『出口のシステム現代文』『子どもの頭がグンと良くなる!国語の力』『はじめての論理国語』(以上、水王舎)、『源氏物語が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)、『出口汪の「日本の名作」が面白いほどわかる』(講談社)、『東大現代文で思考力を鍛える』(大和書房)、『ビジネスマンのための国語力トレーニング』(日経文庫)など。(書籍刊行当時)
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