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2022.07.01
7月の特集

レッスン1【白い立体を描く—直描きのための練習一】
~実物を見ないで記憶で描いてみよう~

実物を見ないで、タマゴを描いてみよう!

 ここでは、直描きのための練習として、白い立体を描いてみましょう。課題はタマゴです。実物を見ないで、記憶を頼りに描いてみてくださいね。

 

🔹スタート!

紫と黄色など補色どうしを混ぜ合わせて、グレーをたっぷりつくります。

 

🔹形を描く

タマゴは生き物です。グレーの色を少し暖色系に寄せて、イメージしているタマゴの色に近づけます。

 

紙の向きを変えながら、つねに筆の穂先で輪郭をとりましょう。

 

少しずつ、ぬり広げながら穂先で形を整えます。タマゴは、巣から落ちても遠くへ転がらないように、やや円錐形(えんすいけい)をしています。

 

筆は絵の具をぬる道具というより、水を移動させる道具と考えましょう。使い道は絵の具をのせるだけではありません。

 

水分を軽く絞った筆で、タマゴの明るい部分の絵の具を吸い取ります。ティッシュペーパーで乱暴にふき取ったりしないようにしましょう。

 

🔹背景をぬる

背景に色をつけることで、タマゴの白さと色味が表現できます。

 

ここでも輪郭を修正しながら、緊張感のある形に直していきます。

 

🔶完成!
タマゴの大きさや形に応じて、背景の形や面積のバランスも考えます。まずは、ほぼ実物大で描いてみましょう。
水彩画の教科書
上田耕造 著(プロフィールは下記参照)
おうち時間が増え、何かに取り組みたいと思った人が気軽に始められるのが「水彩画」。本書は果物や花など、手近なものからスケッチをはじめ、植物・風景・人物・動物などテーマ別に、作品として仕上げるまでのプロセスを、丁寧な手順写真と文章で詳しく解説。苦手な人の多いデッサンやモチーフ選びなどについても、著者手描きのイラストをふんだんに使い、わかりやすく楽しくまとめました。透明水彩の美しい作品を紹介しつつ、それを仕上げるまでの過程がまるっとわかる1冊です。
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上田耕造(ウエダコウゾウ)
1959年福岡に生まれる
1983年東京藝術大学美術学部油画科卒業(安宅賞、大橋賞受賞)
1985年東京藝術大学大学院修土課程修了(羽生出研究室)
1988年東京藝術大学大学院博土後期課程満期修了(田口安男研究室)
1995年蓮華寺本堂天井画制作(東京都中野区江古田)
1992、1994、1996、1999年公共施設の壁画制作
1999年アトリエ21開設(岡田高弘、広田稔との共同主宰)

無所属
美術系予備校、児童教室、高等学校講師を経て、
NHK文化センターほか専門学校、大学にて講師を担当
東京藝術大学美術解剖学会会員
個展・グループ展、ともに毎年数回開催

著書
『イチバン親切な油絵の教科書』(新星出版社)
『イチバン親切なデッサンの教科書』(新星出版社)
「人物クロッキーの基本」(アトリエ21共著、ホビージャパン)
絵画教室アトリエ21 (J R関内駅前)主宰
問い合わせ:TEL& FAX 045-271-0566
絵画教室アトリエ21 ホームページ
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