2022.01.06
【子どもが生まれたら知っておきたい! 赤ちゃんの様子】

生後1歳3カ月~1歳6カ月 ひとり歩きに慣れてジャンプも。他の子への関心も芽生えます

「ダメ」を減らして子どもとママの笑顔を増やして

 今回は、『育児オールガイド』より、生後1歳3カ月~1歳6カ月の赤ちゃんの様子を解説します。

 

 この時期は自我が強くなって頑固になったり、お友だちとトラブルを起こしたり。ママは少し疲れてしまうかもしれません。ですが、「ダメ」が増えるほど、親子ともストレスが増すもの。「いいよ、やってごらん」「できたね!」と肯定形の言葉が増えれば、親子の笑顔も増えるのです。そうすれば、どうしてもゆずれない「ダメ」も受け入れてくれるようになるでしょう。

 また、多くの自治体で1歳半健診が行われます。不安なことは健診で相談して解消しましょう。

体👶

 生後1歳3カ月~1歳6カ月の赤ちゃんの体の特徴はこんな様子!

運動量が増えてスマートに。体重が増えにくくなる時期です

 体型はすっきり、スマートになります。身長が伸びていくのと同時に、運動量が増えて皮下脂肪が減ることが主な原因なので、体重が少しずつでも増えていれば問題ありません。

 

 体の変化としては、新生児のときにペコペコした大泉門が閉じてきて、早いと奥歯が生えてくる子もいます。

小走り、ジャンプ、階段の上り下りなど動きにバリエーションも

 1歳6カ月までにほとんどの子が歩けるようになります。ひとり歩きに慣れてくると、歩くスピードが速くなり、かえって転びやすくなることも。また、はだしでは活発に動き回れても、靴では転んでしまうということもあります。

 

 道具を使うことも上手に。指先を使って小さな積み木を積んだり、簡単なブロック遊びをしたり、クレヨンでなぐり描きをするなど、遊びもレベルアップしていきます。

心💛
「わかってくれた」という満足感が、話したい意欲を高めます

 言葉の数が増えていきます。例えば犬を指差して「ワンワン」と言ったら、「本当だ、ワンワンいたね」などと、意図を組んで繰り返してあげましょう。「わかってくれた!」と満足して、話したい意欲が高まります。また、1歳半に近づくと、自分の名前を呼ばれたときに、「はーい」と返事をするようになります。

言葉が未発達なので、かみついたり、ぶったりも

 思い通りにならないと、相手にかみついたり、ぶったりすることも。自分の気持ちを言葉にできない時期にはありがちなことなので、その都度、真面目な顔で「かんだら痛いよ」と伝えつつ、「かまないで、『イヤだよ』って言おうね」などと教えてあげてください。

 

 また、公園や児童館などで同じ年頃の子がいると、興味を示してじっと見つめたり、近づいたりする様子も見られるかもしれません。ただし、今はひとり遊びの時期で、近くでそれぞれが遊ぶ「並行遊び」が主です。

生活・お世話🏠
まねしたい気持ちをつかんで、生活習慣の徹底を

 夜泣きの回数も少なくなり、生活リズムはますます大人に近づきます。挨拶、手洗い、歯みがき、着替えなどの生活習慣はママやパパがお手本を見せながら、うまく実践させていきましょう。「大人のまねをしたい」「自分でやりたい」のふたつが強くなる時期なので、「やりなさい」と言うよりも効果があります。

🐤遊び
積極的に公園や児童館に出かけ、いい刺激を与えてあげましょう

 公園や児童館など、同年齢の子どもがいる場所に積極的に出かけましょう。まだ一緒に遊ぶことはできませんが、他の子を観察したり、並行遊びをするだけでも、とてもいい刺激になります。ママが「トラブルが怖いから」と消極的になってしまうと、親子ともトラブル解決力が身につきません。「トラブルはあって当たり前」と考えてフォローし続けていれば、同じようにおおらかなママ友とも出会えるでしょう。

絵本が好きになる時期。ママもがんばってつきあって

 同じ絵本を何十回も読んでほしがるということもあるかもしれません。ママは飽きてしまいますが、できるだけ子どもが満足するまでつきあってあげてください。ときには、登場人物を子どもの名前に置き換えるなど、オリジナルの読み方も織り交ぜてみましょう。

 

 また、特定の場面がお気に入りで繰り返し見たがったり、どんどんページをめくってしまう子もいますが、それも絵本の楽しみ方です。ストーリーにこだわらないでつきあって。

MORE 1歳3カ月~1歳6カ月のよくある気がかりなど、育児のことをもっと知りたい方は👉こちら

 

※本記事は、下記出典をもとに再編集したものです。(新星出版社/向山)

※写真/shutterstock

この連載の他の目次
育児オールガイド
草川功 監修(プロフィールは下記参照)
購入はこちら
草川功(クサカワイサオ)
医学博士、聖路加国際病院小児科医長。1983年東京医科大学卒、1987年東京医科大学大学院を修了。東京医科大学付属病院、国立小児科病院、ピッツバーグ小児病院などを経て、現職。日本小児科学会専門医、日本周産期・新生児医学会指導医および新生児蘇生法インストラクター、American Heart Association PALSインストラクター。NHK Eテレ『すくすく子育て』では医療の専門家として出演。穏やかな口調とやさしい笑顔で、新米ママ達からの信頼も厚い。

新着記事